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アルテッツァってなに?
What ALTEZZA

「詳しくはウィキペディア参照」

…と言ってしまうと、身も蓋もないので、自分自身の知識整理も踏まえて綴ります。
カーグラを意識して偉そうに書きますが、なにぶん昨日今日の浅知恵なので、 せめて脳内で古谷徹ボイスに変換して読み上げて頂ければ、多少それっぽくなるかなぁ…と思ったり、思わなかったり。
それでは、気を取り直して。。


アルテッツァ(ALTEZZA)は、 トヨタ自動車より1998(平成10)年~2005(平成17)年に販売されたしたスポーツセダンである。
また、国外ではレクサスISとして販売された、アルテッツァの車名が消えた現在も、2代目となる新型ISが販売を継続している。

プラットフォームは「FRマルチプラットフォーム」を改良したものが採用されており、 これは同時期に販売されていたプログレをベースにしたもので、 当初はコンパクトなFRスポーツセダンとして開発を進めていたが、 販売戦略によりBMW3シリーズやベンツCクラスとの競合車としての役割も担うことになったり、 同時期に開発されていた車両と統合されることになったりと、最終的には開発の方向性が定まらない車となってしまった。

世間で失敗作と語られるアルテッツァの不幸の原因は、 全てここにあるといっても過言ではない。

事前情報から多くのメディアがAE86の再来と期待したが、 前述のとおり実際に発売される頃には、多種多様な要求に対応したため、 それこそ車重オーバーな状態となっており、結果的に多くの期待を裏切り、酷評を受ける結果となってしまった。

ただ、私としてはこの不幸こそが、逆にアルテッツァの魅力を生み出してくれていると考える。
スポーツでもプレミアムでもないということは、逆にそのどちらにでもなれるということであり、 全てにおいて未完成ということは、それだけユーザーカスタマイズによる伸びしろ、 簡単に言えばイジル楽しみがあるということである。
事実、アルテッツァを購入したユーザの中に、これらを良い点としてあげる声は少なくない。
また、酷評を受けたアルテッツァではあるが、 1998年第19回カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した車であることも記載しておこう。
因みに、同年の特別賞はZ、日産ではなくホンダの軽自動車、こちらもホンダの遊び心が満載された、非常に魅力的な車である。

さて、プロフィールについてはこれくらいにして、実際の車についても目を向けてみよう。
まず、アルテッツァの最大の特徴ともいうべきクロノグラフをモチーフにしたメータパネルである。
中央に配置されたスピードメータの中には、水温計・油圧計・電圧計などを配置しており、 スピードと油圧の針は、まさにクロノグラフを思わせるリニアな動きをしてくれる。
更に後期RS200では中央を回転に置き換え、右下にデジタルスピードメータを追加することで、よりスポーティーな仕様となっている。


エンジンはプレミアムモデルのAS200が直列6気筒の1G-FE、スポーツモデルのRS200が直列4気筒の3S-GEを採用しており、いづれも2リッターである。
3S-GEは可変バルブ機構のVVT-iを搭載し、MT車では最大で210馬力、22トルクを出力する。
この最大出力については諸説噂があり、実測では200馬力以下であるとも言われているが、 これはアルテッツァに限った事ではないだろう。

また、MT車にはアイシン製の6速ミッション(AZ6)を採用しており、これは後々発売されるFT-86にも流用されるミッションである。
バックギアが左上に設定されており、1速との入れ間違いが懸念されるが、 バックギアの位置はニュートラルからかなり意識して左に送らないと入らないため、慣れは必要だが、それほど気にするものではない。

外装については、フルノーマルではトヨタのよくあるセダンに収まっているが、 特徴ある丸形のテールランプやロングホイールベース&大径ホイールの恩恵を受け、エアロやローダウン化により、なかなかのイケメンに変貌する。
これもまた、イジル楽しみがある部分と言えるだろう。

さて、ここまでアルテッツァについて長々と綴ってきたが、これほど世間で酷評されながら、 オーナーのほとんどが満足している車も珍しいと思う。
つまりこの車の価値は、カタログに記載されたデータや、実際の性能にすら影響を受けないところにあるものなのだろう。
そんなことを言った手前ではあるが、最後にアルテッツァの主要モデルのスペックを記載して終了とさせていただく。

車種
グレード AS200 RS200
価格・基本情報
発売年月 2003年8月 2003年8月
発売年月 2003年8月 2003年8月
標準車両本体価格 214.0(税抜)万円 231.0(税抜)万円
駆動方式 FR FR
車両型式 TA-GXE10 GH-SXE10
トランスミッション 6MT 6MT
変速比
第1速 3.874 3.874
第2速 2.175 2.175
第3速 1.484 1.484
第4速 1.223 1.223
第5速 1.000 1.000
第6速 0.868 0.868
後退 3.672 3.672
最終減速比 4.300 前期:4.100
後期:4.300
寸法・重量・その他
全長×全幅×全高 4400×1720×1410mm 4400×1720×1410mm
室内長×室内幅×室内高 1890×1440×1165mm 1890×1440×1165mm
ホイールベース 2670mm 2670mm
最低地上高 135mm 135mm
車両重量 1310kg 1350kg
乗車定員 5名 5名
ドア数 4枚 4枚
標準カラー
オプションカラー
エンジン
種類 直列6気筒DOHC 直列4気筒DOHC
エンジン形式 1G-FE 3S-GE
過給器 なし なし
総排気量 1988cc 1998cc
使用燃料 レギュラー ハイオク
燃料タンク容量 60L 60L
性能
最高出力 160ps(118kw)/6200rpm 210ps(154kw)/7600rpm
最大トルク 20.4kg・m(200N・m)/4400rpm 22.0kg・m(216N・m)/6400rpm
パワーウェイトレシオ 8kg/ps 前期:6kg/ps
後期:7kg/ps
燃料消費率(10/15モード走行) 11.6km/L 11.4km/L
最小回転半径 5.1m 5.1m
動力伝達・走行装置
タイヤ 前期:195/65R15
後期:215/45ZR17
前期:205/55R16
後期:215/45ZR17
ブレーキシステム(前) Vディスク式 Vディスク式
ブレーキシステム(後) ディスク式 ディスク式
サスペンション(前) ダブルウイッシュボーン ダブルウイッシュボーン
サスペンション(後) ダブルウイッシュボーン ダブルウイッシュボーン